インタビュー #10
ナツメハルさん


豊富な舞台経験を活かし自主企画主催・制作や数々の声劇作品への出演・ディレクション・演技指導、加えて音楽活動など幅広く活躍されているナツメハルさんへ、今回の出演や制作について伺いました。

このインタビューの未公開シーンも収録されたその劇ラジオ#5も合わせてお聞き下さい!
https://u8kv3.app.goo.gl/LRsZN

今回出演依頼を受けた際、率直にどんな風に感じたか覚えてらっしゃいますか。 

ナツメハルさん(以下ナ):実は事前にアオヤギさんから「出演のお声がけをするかも」みたいな話を受けていて、主催がこの方(るい)だとご共有いただいて、るいさんのSpoonのアカウントを見たら、なんと2018年からやってるんでしたっけ。

るい(以下る):そうです!(笑)
 

ナ:もうとんでもない人が主催企画に自分を呼ぶつもりかと思って。
なので、「僕の力量で大丈夫かな」とか「対応できる役柄なのかな」ということはずっと心配でした。

もう心配で胃が痛くて、みたいな(笑)
 

る:逆にアオヤ ギくんと演者のキャスティングをどうしようかと会議をしていた時にナツメハルさんという名前を聞いて「依頼を受けてくれるかな!?」みたいな(汗)
 

ナ:いやいや!
 

る:私はSpoon歴は長いですけど、活動を頻繁にやっていない時期もあったし、声劇企画の主催・制作経験があったわけじゃないので、かなりドキドキしながらご連絡を送った記憶があります。
 

ナ:長くやってる人はそれだけ耳も肥えていますから、怖いんでございますよ。
でも企画のタイトルが「その劇場の名は」というタイトルじゃないですか。
僕は元々舞台の人間だったので「めっちゃいいタイトルつけるやん」と思って。
 

る:いや嬉しいなあ、そうやって感じていただけたなら。
 

ナ:だから、タイトルにすごく心惹かれて「うわ、やりたい。やりたいけど怖い、どうしよう、やりたい」みたいな感じでした。

る:今回の「その劇場の名は」に出ているメンバーも多数出演した「月が綺麗ですね」という企画があって、ハルくんとは同じチームではなかったんですが、私もメインテーマなどを担当させていただいたこともありハルくんの出演作品も拝聴しまして。
すごく表現力豊かな方だなということと、 声の使い分けがすごいな、レパートリーが多いなっていうような印象がありました。

ナ:ははは(笑)

る:だからこそ、どんな作品に仕上がるか楽しみだなと思ったし、是非出てほしいなと思っていたので、出演していただけるとなり嬉しかった気持ちと、半分は緊張でした。

ナ:じゃあ、ちょっとお互い緊張があったということですね。

る:はい。お話したり企画でがっつり共演することは初めてなので嬉しさ半分、緊張半分でしたね。 

今回「その劇場の名は」の中の「その道は、変わらず、ただ」という作品でメインキャストの1人、将大役を演じていただきました。
台本を受け取った際や読み合わせ、収録も経て、感じられたことやご自身と重なる部分、もしくは印象などがあれば教えてください。 

 

ナ:まず、今回最初から将大役でというわけじゃなく誰が演じるのかをこれまでの演者の人生やキャラのバックグラウンドの親和性みたいなものを見つけながら決めたじゃないですか。

る:そうでしたね。

 

ナ:だから本来は合ってるはずの役なんだけれど、 実際やってみるとやはりどこか違うなと。似ているけれど違う人という部分が逆に、生まれた違和感が役を演じるために役立ったなというのはありますね。

る:なるほど。今回ハルくんとsyoto.くんの2人、そしてチームのみんなで話し合って、ハルくんには将大くんという役を演じてもらったのですが、少し難しい部分がある役というか。
 

ナ:いや、難しかったよ。これは。

る:特に感情の見え隠れ具合というか、 どこまでダークサイドに落ちているというか、表現の塩梅が難しかったんじゃないかな思っていました。

ナ:読み合わせ中でも話したけれど、実際の時間軸で流れていたら、例えば2時間映画だったらもう少しゆっくり作っていけるんだろうけど、 短いボイスドラマという展開が大きく変わっていきながら限られた時間という形式なので、次のシーンはもう1週間後とか、更に次のシーンはもう1ヶ月後ですみたいなところを、どうつなぎを考えながら表現していくかは大変だなと思っていましたね。
 

る:特に今回、脚本の詩奶さんや主演メンバー含め共演歴がとてもあるメンバーじゃなかったというところもあって、キャラクターへの理解や温度感とか、それこそ声の出し方、音量とかテンションみたいなものは、3人主演だからこそ難しい部分だったのかなと。

ただ回を重ねるごとに、どんどんそれぞれの役がフィットしてきた感じはすごくありました。
 
ナ:そうそう!前回は全然噛み合わなかったのが、「あれ、なんか噛み合ってる」みたいな。

る:そうそう。やっぱりそれぞれが時間をかけて役や作品に対する理解を深めていって臨めたのかなというように思います。

なんというか、 ハルくんだからこそできるっていうものもあったし、新鮮なハルくんとも言えるかなと。
 
 ナ:まさかこのタイミングで僕が新鮮なところをやることになるとは、と思いましたけど(笑)
すごくいい経験になりました。まだまだだなって。
まだまだだなと思いながら成長させていただけるなんて。

る: 一緒に制作しながら「ナツメハルの魅力はまだまだ深められるな」という風に感じているし、楽しみにしていただきたいなと思います。

だからこそ役どころに関しては難しさも大きかったんだよね、きっと。
 

ナ:難しかったね。ないものをひねり出した感じですかね。
 

る:そうですよね。やっぱりハルくんは、元々の演技のご経験もあるしディレクションもできるところもあるから、 多分他のメンバーとも違う台本に対するアプローチもあったと思います。

話題は台本を受け取って読むときはまず全体を把握するのか、それとも役にフォーカスして読むか、どちらかという質問へ。

ナ:全体把握ですね。

る:全体把握なんですね!
 

ナ:とにかく、むしろ自分のセリフじゃない役のセリフをメインで読んでいくのがまず最初ですね。というか、シーンごとっていうよりも全体を一気にざーっと読んで、 シーンごとにもう1回読み直して、自分のセリフは逆に目読するけれど、ほかのキャラクターのセリフは声に出す感じです。
 

る:そうなんだ!

ナ:そうすると、自然と次に続くキャラクターがこういう風な感情になるといいんだなみたいなのが見えてくるから、自分のセリフの言い方がある程度変わってきますね。
 

る:これはなかなか聞けない話なんじゃないかな。
 

ナ:これはちょっと門外不出なので、聞いてる人は出さないでください(笑)
 

る:出さないでくださいね(笑)
やっぱりその役によって、というか、その人によって、台本の読み込みとか把握具合って違うと思うし。私は音楽という観点で台本を読むことが多いけれど、今回いろんな方にインタビューをしていてそれぞれ台本とか作品作りのアプローチが全然違うんですよ。
 

ナ:なるほどね。確かにみんなそうか。
 

る:そうそう。映像的に捉える人もいれば、結構一語一句読み込む人もいるし、 私みたいに頭の中でどんな音が流れてくるかなと考える人もいるし。
本当に多種多様な人がこの作品作りに関わってくれているなっていう風に思っているし、そんなメンバーが集ってくれて今回の「その劇場の名は」が出来ています。
本当にかけがえのないものだなと思うし、ぜひオンエアを楽しみにしてほしいと思います!
 

オンエアに向けて意気込みや注目してほしいポイントがあれば教えてください!

ナ:難しいですね。正直どこもかしこもやっぱり見てほしいところではあるんですけど、さっきるいさんが少し話していた部分もあるんだけれど、今回演者側は演技経験者だったり、ほとんど経験がない人だったり、 年齢も違えばバックグラウンドも性別も価値観も全然違う人と構成されてるじゃないですか。
けれど、登場人物たちは似たような環境で育った、近しい友達。
演者は本質的にも全然違う人たちなので、そのギャップにどうアプローチして演じたのかという部分に焦点を当てて聞いてほしいなという気持ちはありますね。
 

る:いろんなことに着目して聴いていただいて損はないし、何度聴いても新鮮味とか新しい味が出てくるような、そんな作品になっているかなと思います。

ナ:あとは僕としては言いたいことは「その劇場の名は」。
「その劇場の名は」いう名前が実際何なのか、それぞれ劇場に名前をつけて、いい作品たちだったなと思っていただければ嬉しいですね。
まばたきならぬ、耳ばたきせずに聞いてください!

難しかったと語りながらも新しい一面を表現できたとのこと。将大、そして幼馴染3人のストーリーにも注目が集まる「その劇場の名は」は3月31日21:00よりSpoon Office lunaアカウントにて上映されます。

是非ご来場ください!